「福音という希望」(2016年11月13日週報巻頭言)  牧師 藤井秀一

最近「宇宙兄弟」という漫画を借りて、息子が読み始めたのです。2006年にUFOを目撃した兄弟が、一緒に宇宙飛行士になることを誓った19年後。2025年から物語は始まります。読み始めた息子がおもしろいことを発見しました。「この漫画、2007年に書かれた漫画だから、2025年の世界でも、スマフォじゃなくて携帯電話を使っているんだよ」と。まだ、IPHONEが世に出る前に書かれたからでしょう。

人は過去の延長線上に、未来がくると考えるものです。しかし昨年、次期アメリカ大統領にトランプ氏が選ばれることを、予測した人がどれほどいたでしょう。未来とは天気予報のように、過去のデーターをもとに予想することはできません。未来は過去からやってくるのではなく、未来からやってくるからです。そしてその未来とは、やがて「神の国」の完成に至る、神が導かれる歴史の終末です。その途中は山あり谷ありでもゴールは「神の国」。その希望さえあれば、目の前のことで一喜一憂することはありません。

さて主イエスから始まった神の新しい働き、「福音」の宣教を、過去にとらわれた当時の人々は理解できませんでした。また主イエスの十字架と復活のあと、弟子たちが神の新しい働き、「福音」を語り始めたときも、過去にとらわれた人ほど、「そんなばかな」と耳をふさいだのです。今日から世界祈祷週間礼拝です。世界に出て行き「福音」を語る宣教師とご家族を覚え祈ります。過去に縛られるままなら失望するしかないこの世界に、神は新たな救いの未来を用意しておられた。

この「福音」の希望が、全世界に広がりますように。

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