「メシアの預言」(2018年12月16日 週報巻頭言 牧師 藤井秀一)

キリスト教会によって伝統的にメシア(キリスト)誕生の預言として読まれてきた、旧約聖書の預言者の言葉をいくつかご紹介します。

「それゆえ、わたしの主が御自ら/あなたたちにしるしを与えられる。見よ、おとめが身ごもって、男の子を産み/その名をインマヌエルと呼ぶ。」(イザヤ書7章14節)

 

ひとりのみどりごがわたしたちのために生まれた。ひとりの男の子がわたしたちに与えられた。権威が彼の肩にある。その名は、「驚くべき指導者、力ある神/永遠の父、平和の君」と唱えられる。」(イザヤ書9章5節)

 

エッサイの株からひとつの芽が萌えいで/その根からひとつの若枝が育ち、その上に主の霊がとどまる。・・・」(イザヤ書11章1~11節)

 

エフラタのベツレヘムよ/お前はユダの氏族の中でいと小さき者。お前の中から、わたしのために/イスラエルを治める者が出る。彼の出生は古く、永遠の昔にさかのぼる。」(ミカ書5章1節)

さてたとえばヘンデルの「メサイア」という曲が初演され、その演奏を聞いた人が、まだ聞いたことのない人に曲の印象を「言葉」で伝えるとしましょう。「言葉」で説明された人の脳裏には、様々な曲のイメージが生まれるはずです。しかしその様々なイメージの中には、決して本物のヘンデルの「メサイア」の響きはないでしょう。なぜなら、その人はいちども「メサイア」を聞いたことがないのですから。

さて、メシアの預言の言葉もそれに似ています。「言葉」の印象や意味が様々に受け取られてきた預言の「言葉」。しかしのちに、主イエスに出会った人々が、預言の「言葉」を読みかえしたとき、そこにメシアの姿を明確に読み取っていったのでした。

 

本物の「メサイア」を聞いた人ならば、解説の「言葉」の意味を読み取れるように・・・。

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