教会には「牧会」という言葉があります。
「牧会」の「牧」は牧畜からきている言葉です。
羊の群れを羊飼いが養うように、「神の言」によって人々の魂が慰められ、養われていく、
魂の配慮のことがらを「牧会」と言い表しています。
「牧会」は「神の言葉」によって人間の心、魂への配慮をすることです。
ですから心理学やカウンセリングとは違います。
「牧会」の中心には、常に神の言葉があり、神と人とのあるべき関係へと導いていくことが目的です。
それに対して、心理学やカウンセリングの中心はあくまで人間であり、神との関係は問題とされません。
さて、かつて主イエスを見捨てたうえ、3度も「あんな男を知らない」と言い放ったペトロ。
その彼の前に復活の主イエスは現れ、一言もペトロを責めることなく、
3度「わたしを愛するか」といわれたのです。
これは、ペトロへの神の赦しの言葉です。
この「神の言」によって慰めを得たペトロに、主イエスは言われます。
「わたしの羊を飼いなさい」・・・つまり「牧会」しなさいと。
罪ゆるされた者として、神の愛と赦しの言葉を語るのだと・・・
このペトロとは、罪赦されたわたしたち一人一人のことです。