「神の国の食事会」(2016年9月11日 牧師 藤井秀一)

主イエスはことあるごとに、弟子達やさまざまな立場の人と、共に食事しました。ある時は、律法学者達から蔑まれていた「徴税人」や「罪人」たちと、またある時は、反対に律法学者の議員に招かれ、その関係の人々と共に食事をしました。主イエスがひとりで食事をなさる姿は、福音書にありません。主イエスにとって食事とは、単なる栄養補給ではなく、誰かと「心と心が繋がる」交わりの現場でした。

主イエスは十字架にかかられる直前も、12人の弟子たちと食事を共にし、そして復活のあと弟子の前に姿を現わした朝も、主イエスご自身が朝食を備え弟子達に振舞いました。今や主イエスと共にする食事とは、まさに天と地がつながる、神の国の喜びの現場となったのです。黙示録の中で主イエスは私たちをこの食事会に招いて言われます。

「わたしは、戸の外に立ってたたく。だれでも、わたしの声を聞いて戸をあけるなら、わたしは、彼のところにはいって、彼とともに食事をし、彼もわたしとともに食事をする」(黙示録3:20)

主イエスは今、私たちと一緒に食事をしようと心の戸を叩き、心の飢え渇き、魂の飢え渇きを満たす「魂と魂の触れ合う神の国の食事会」へと招いてくださいます。

わたしたちが毎週「礼拝」に集うのは、この主イエスが招いてくださる、神の国の食事にあずかりたいからです。ほかのなにによっても、魂の飢え渇きは満たされないことを知った人々による、神の国の食事会。それがわたしたちが集い捧げる「礼拝」です。

「食事を共にしていた客の一人は、これを聞いてイエスに、「神の国で食事をする人は、なんと幸いなことでしょう」と言った。」(ルカ14:15)

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