2024年5月26日ペンテコステ主日礼拝ダイジェスト

「神の壮大な計画 教会の誕生」    藤井 秀一
今日の礼拝は「ペンテコステ礼拝」です。
「ペンテコステ」とはギリシャ語で「五十日目」という意味で、イースターから五十日後にイエスの弟子たちの上に、聖霊が下った出来事を記念する時です。今年の「ペンテコステ」は先週でしたが、召天者記念礼拝のため、一週遅れて今日行うことになりますが、日を守ること以上に、この出来事の意味を思い起こすことを大切にしたいと思っています。

主イエスが復活し、40日の間弟子たちに現れたあと昇天し、弟子たちの目に見えなくなってから10日目。使徒たちが集まっていた場所に、突然、激しい風のような音が天から響き渡り、炎のような舌が現れて彼らの上に留まりました。そして、一同は聖霊に満たされ、異なる国々の言葉で、神の栄光を讃えるという出来事が起こったのです。
そしてこの日は、ユダヤの収穫感謝の祭りである「シャブオート」の日であり、かつてモーセがシナイ山で律法を受け取ったことを記念する日でもありました。神がイスラエルの民を選び、契約のしるしとして律法を与えたことを記念するその日に、今や、聖霊を通して、新しい契約が全ての民に与えられることになったのです。この新しい契約とは、律法を与えられたイスラエルの民を超え、イエス・キリストを信じるすべての人に開かれている、神と繋がる新しい契約。「福音」です。

この「福音」において、民族主義による争いと分断を乗り越え、ユダヤ人も異邦人の区別なく、共に生き始める不思議な共同体がこの世界に現れ始めました。それが「教会の誕生」です。そしてこの「教会の誕生」は、突然何の脈絡もなく起こった出来事ではなく、はるか昔に、預言者ヨエルは「終わりの時に、わたしの霊をすべての人に注ぐ」「すると・・若者は幻を見、老人は夢を見る」のだと、それまでの歴史に存在しえなかった、新しい共同体の誕生を告げていたのです。
全ての人が同じ聖霊を宿すゆえに、多様でありながら一つとなれる新しい共同体。
神の壮大な救いの計画の成就としての「教会の誕生」です。

 

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