ニュージーランド史上最悪の49人が犠牲となったクライストチャーチのモスク(イスラム教礼拝所)2カ所の銃乱射事件。
被害者の多くはイスラム系の移民や難民の方々といわれます。
多様性を重んじ、さまざまな人種を受け入れてきた街で引き起こされた悲しみと衝撃。
被害にあわれた方々、そしてご家族を覚えて主の慰めを祈るばかりです。
イスラム教のモスクが狙われたことに関して、イスラム教徒が国民の大部分を占めるトルコのエルドアン大統領は15日、自身のツイッターに、事件を非難する文言を投稿しました。
「高まる人種差別とイスラム恐怖症による嘆かわしい行為に狙われたイスラム世界とニュージーランドの人々に哀悼の意を表する」。
また、パキスタンのカーン首相もツイッターに
「同時多発テロ以降、イスラム恐怖症が引き起こす(イスラム教徒への)テロを非難する。我々が常に主張してきたように、テロに宗教はない」と記しました。
改めてあのアメリカで起きた9.11同時多発テロの後、当時のブッシュ大統領が「テロとの戦い」を掲げてイラクとの戦争を始めたころのことを思い起こします。
あの時私のアメリカ在住のクリスチャンの友人は、イラク戦争を支持しました。
またアメリカの多くの教会においても、戦争を支持するメッセージが語られました。
「自分たちは正しく、相手が間違っている。これは正義の戦争だ」というメッセージが・・・。
さて、「敵を愛し、迫害する者のために祈りなさい」と教え、どのような境遇の人々にも、共に寄り添い、共に歩まれた主イエス。
その人と寄り添う歩みの末に、十字架につけられ殺された主イエス。
しかし主イエスは復活し、今も生きておられると告げる、その証を信じ、「このお方こそ、真実の神、永遠の命です」(1ヨハネ5:20)と告白するに至った人々の集まり。
それがわたしたち教会です。
ゆえに今こそ、イエスを主と信じる者の生き方が問われています。
「自分たちは正しく相手が間違っている」と言いつづけて滅ぼしあうか、
それとも「敵を愛し、迫害する者のために祈りなさい」と教えた主イエスに従い、
永遠の命に活かされて生きるのか、と。