「福音書は復活の証言文書」(2018年4月1日週報巻頭言 牧師 藤井秀一)

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森友学園問題が発覚した後、財務省の公文書において、学園側との交渉の記録などが消されるという「改ざん」が行われたのではないかと、日夜国会で議論がされています。

記録文書を「改ざん」するということ。それは誰の利益のために、誰が行ったにしろ、隠したい事実をもみ消して、つじつまあわせをしようという動機でなされるものです。

さて4つの福音書には、それぞれに主イエスの復活の出来事が書かれています。そして、それぞれが微妙に食い違っています。

たとえば、イエスの墓に最初に向かい、復活の主とであったのは、3人の女性たちであると記されていたり、マグダラのマリアと記されていたりします。

また、後の教会のリーダーとなる男性の弟子たちが、当初復活を信じられなかったという教会にとって不利な事実も記されています。

福音書の復活の証言の食い違いや、もみ消したいはずの弟子たちの不信仰の記録が、そのまま新約聖書としてまとめられたという事実が示しているのは、だれも不利な事実のもみ消しや、つじつまあわせの「改ざん」しなかったのだ、ということです。

それぞれの福音書に記されている主イエスの復活という出来事は、人間にはもみ消しようのない「復活」という出来事の、そのありのままの証言として記されたのです。

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