「本当の豊かさを経験するために」 藤井 秀一
7月の礼拝は「協力伝道(出会いと協力)」のテーマで、教会間の協力と交わりについて聖書の言葉に耳を傾けつつ、礼拝を捧げていきます。
現代社会では人々の孤独と孤立による問題が増えています。このような時代において教会は、異なる立場や背景を持つ人々を繋げる「聖霊の働き」により、互いに喜びを感じ、受け入れあい、助け合う現場となることで、「福音」を証しすることができるでしょう。さらに「聖霊の働き」は、教会と教会をも繋げていく原動力でもあると考えています。
聖霊の働きを受けて宣教した使徒パウロは、教会に多数の手紙を書きました。特に教会内部に多くの問題を抱えていたコリント教会には、数多くの手紙を書いています。その目的は、キリストの体であるお互いが愛し合い、共に生きるようにとの勧めでした。
パウロはさらに、当時飢饉に苦しむエルサレム教会への献金を、マケドニア州にある教会やコリントの教会に呼びかけます。マケドニア州の教会は迫害や困難な状況に直面していましたが、惜しみなく援助の手を差し伸べました。一方で、迫害や経済的困窮という困難な状況にはなかったはずのコリント教会は、自分たちの内部問題に忙殺され、エルサレム教会への支援の働きは中断していました。
パウロは告げます。
「主は豊かであったのに、あなたがたのために貧しくなられた。それは、主の貧しさによって、あなたがたが豊かになるためだったのです」
「本当の豊かさ」とは、自分の中にため込まず、受けた恵みを分け与え、分かち合うところにある「豊かさ」でしょう。
教会同士が助け合うとき、共に主にある豊かさを体験することができます。それは、出会いと繋がりへと導いてくださる「聖霊の働き」によって体験する「豊かさ」なのです。
https://youtu.be/hIXKagHaTS0