「ほおってはおけない」(2016年6月26日 週報巻頭言 牧師 藤井秀一)

今日から神学校週間です。バプテスト連盟の吉高叶常務理事が神学校週間によせて書かれた言葉から、一部ご紹介します。

「バプテストが産声をあげたもっとも初期の時代には、いわゆる「聖職者・教職者」としての牧師はいませんでした。バプテストたちは、既成の教会から飛び出した人々であり、「反社会的な人々」だと烙印を押された集団でしたから、当時の「エリート公務員」であった聖職者たちが、この群れに参加することなどあり得ないことでした。けれども、バプテストたちは集まって礼拝し、御言葉を語り合い、聞き合い、主を賛美しつづけました。主が「この世の無学なものや力を無力なものとなさるために、無学なものを選び無力なものを選ばれる」(1コリ1:27)を信じて。

 やがて彼らは、説教や牧会に従事する専従者を、自分たちの仲間の中から擁立し、牧師として立てていきました。「上からこちらに向かってくる聖職者」ではなく、「ここから共に神に向かっていく同労者」としての牧師が誕生していったのです。

今も、牧師その他の教役者が「この位置」に立つことの意味は大きいと思います。バプテストの「牧師(教役者)の立てられ方」の精神は、たとえ時代が変わっても、原理として大切に心に刻んでおくべき特性であり、バプテストの嗣業の一つではないでしょうか・・・」

さて、神学校が「上からこちらに向かう聖職者」ではなく「ここから共に神に向かう同労者」を育てるためには、その「共に神に向かう同労者」である「教会」の祈りと協力が当然必要です。

「共に神に向かう同労者」を私たちはほおってはおけない!。これが神学校週間のスピリットです。

「それだから、わたしたちは、真理のための同労者となるように、こういう人々を助けねばならない。」

(3ヨハネ1:8 口語訳)

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