2024年5月5日主日礼拝ダイジェスト

「主の助けを待ち望む」      藤井 秀一

  先月は「復活信仰」をテーマに聖書の言葉を聞いてきました。5月の第1、第2、第4週の礼拝では「聖霊」をテーマにみ言葉に聴いていきます。

 さてイエス・キリストは十字架で死なれた後、神によって「肉体」を持つ形で復活されました。特にルカ福音書に記されている、復活後のイエスが弟子たちと共に食事をした場面は、イエスがただの「霊」ではなく「体」を持つ存在として復活されたことが強調されています。

古代から、人間の「体」は滅びるが「魂」や「心」は永遠だとされてきました。新約聖書の時代におけるギリシャの思想では、「体」は「魂」の牢獄と見なされがちでした。この背景の中で、キリストが肉体を持つ形で復活したという事実は重要です。

現代科学では、心や意識を脳の機能に還元しようとする動きがあります。科学者たちは、「心」や「意識」をデジタル情報として保存できると考え、研究を進めていますが、聖書は神が創造した人間を「体」と「神の息」つまり「霊」とが結びついた存在として描いています。従って、キリストの復活は「霊」だけでなく、「体」も含む復活であったのです。

私たちキリストを信じ救われた者も、この「体」を持ちながら「神の霊」に導かれて歩んでいきます。新しい出来事や新しい時代の中で、神からの命の息に吹かれ、聖霊に導かれることによって、私たちにとって正しい道が示され、支えられながら、これからも歩み続けていきたいと願います。

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