つながる賜物

「自衛官から牧師」(2020年5月31日週報巻頭言 牧師 藤井秀一)

わたしは20代を自衛官として過ごしました。社会人に乗ってから教会に行くようになり、バプテスマを受けクリスチャンになったのは26才の時でした。教会にいくきっかけは、クリスチャン作家の故三浦綾子さんの本に出会ったからですが、三浦さんの著書からは、キリスト教信仰に関することとともに、キリスト者が平和に強く関心をもっていることを、知らされたと思っています。

一方で、三浦綾子さんの書物を通して私が受け取った「クリスチャン像」や「教会」のイメージは、今思えは「品行方正な人徳者」「清教徒的クリスチャニティー」及びそのような人々の集う「教会観」でありました。ゆえに、当時自衛官という「剣をもつ仕事」をしている者の居場所があるのだろうかと、不安を感じながら教会の門をくぐったことを思い出しています。

わたしが初めて訪れた教会は、数百人の教会員のなかに自衛隊関係者は一人もいませんでしたが、自衛官を名乗るわたしを温かく迎え入れ、愛し、共に生きてくださった仲間が与えられ、今のわたしがあるのです。

さて今日の礼拝では、新約聖書の使徒言行録を読んでいます。主イエスの弟子たち上に聖霊が降り、そのキリストの霊に導かれて弟子たちは福音を告げ広めていきます。エルサレム、ユダヤ、サマリア、地の果てへと、今まで出会ったことのない、言葉も民族も違う人々が、主イエスを信じる仲間となっていった教会の物語が記されています。

そのなかでも重要な出会いの出来事が、今日礼拝の中で読まれる、ローマの軍人であったコルネリウスと、使徒ペトロたちとの出会いです。異邦人で軍人であったコルネリウス。そしてユダヤ人クリスチャンである使徒ペトロ。互いに生きる世界も立場も、価値観も全く違っていたにも関わらず、主は「幻」を通して、それぞれに語りかけられ、互いの心の壁を乗り越えさせ、共に主イエスを信じる仲間にしてくださった。この聖霊による奇跡と感動の物語は、この時だけではなく、今に至るまで同じ聖霊によって引き起こされてきたゆえに、今でも教会は、様々な人々が集い、交わりを持っているのでありましょう。この人を出会わせ、一つにする聖霊の働きは、このコロナの時代にあっても、なにもかわることなく、なされているのです。

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