最近、イギリスの朝刊紙ガーディアンのあるネット記事に目が留まりました。環境保護活動家で、ブラジル先住民族カヤポの長老、ラオニ・メトゥクチレ氏の言葉です。
「われわれアマゾン先住民やその指導者は長年、われわれの森に大きな損害をもたらしてきたきょうだいらに警告してきた──あなたたちがやっていることは、世界を変え、私たちの家を破壊し、あなたたちの家も破壊するだろう。
・・・<中略>・・・
われわれは、あなたたちが今行なっていることをやめるよう求める。地球の魂を破壊し、攻撃することをやめるのだ。木を切り倒すことは、われわれの祖先の魂への攻撃だ。鉱物を求め地面を掘ることは、地球の心臓を突き刺しているということだ。このように地球を衰弱させると、地球は死に向かう。われわれの地球が死ねば、われわれは生きてはいけない。われわれも全員が死ぬ。
なぜ、あなたたちはこんなことをするのか? 発展のためだと言うが、森の豊かさを奪い、一種類の植物と一種類の動物だけに置き換えるのが発展と言えるのだろうか? かつては精霊が食料、家、薬などわれわれの幸せな暮らしに必要なあらゆるものを与えてくれたが、今では大豆と牛しかない。・・・・・・」
さて、生産性と収益が上げることを追求する資本家にしてみれば、非生産的な「悪い」土地を、生産性の高い「良い」土地へと開拓するのはあたりまえであり、なんの良心のとがめもないでしょう。
かくいう私たちも、すぐに結果が出て、増えていくものには投資をしても、結果も出ず、増えもせず、無駄にさえ見えるものに、投資するでしょうか?
主イエスの「種蒔きの譬え話」を思い起こします。あの話において、種を蒔く人は生産性の高い「良い土地」にも種を蒔くが、「道端」「石地」「茨」の土地にも種をまくのです。
それが「神の国の秘密」だと主は言われます。
「耳のある者は聞きなさい」(マタイ13:9)