去年初めて友人と「あおりイカ」を釣りに海に行ったのです。わたしは釣りは初心者で、「エギング」というエビの形をした疑似餌を使うのも初めてでした。一方友人は釣りに詳しく「イカ」の習性を具体的に教えてくれます。彼いわく、イカは非常に頭がよく、疑似餌をただ海の中に投げいれるだけではだめで、エビが跳ねる動きをまねたあと「スッ」と下に下降させることで、イカは「お、あのエビは疲れたな」と思って寄ってくるのだそうです。しかし警戒心が強く、不自然な動きをすれば「あ、これは危ない」と二度と寄ってこないのだとか。イカにはイカの「習性」、言わば「イカの気持ち」があるのです。それをイカから学び、理解するのがよい釣り人。
さて聖書の中でイエスさまは、漁師だったシモン・ペトロに「あなたは、人間をとる漁師になる」と弟子へと招きました。わたしたちも弟子へとイエスさまに招いていただいた一人ひとりです。あの方、この方の「思い」をちゃんと聞き、共感し、神さまの愛のことば、という福音の網を心に投げいれる。そんな福音の漁師でありたいものです。
「恐れることはない。今から後、あなたは人間をとる漁師になる」(ルカ5:10)