今日の礼拝の中で歌われる「遠き国や」は1923年の関東大震災を経験した、宣教師J.V.マーティンによって作られた讃美歌です。
(聖歌の友社 「聖歌撰の解説」より)
J.V.マーティンは自作の手書きの原稿をわたしながら次のように語った「東京大震災の9月1日(1923年)の夜、多くの罹災者が芝白金の明治学院の運動場で夜をむかえました。九死に一生を得た人々に蚊やとろうそくが支給されました。その夜、たまたま東京にいた私は明治学院に見舞いに来たところ、蚊やの中で点火されたろうそくの火が丁度、暗の中の十字架に見えたのです。私はさっそくペンをとりこの詩を書きあげ、その後大阪に帰ってこの曲をつけました」。その後中田羽後の訳でロードヒーバーが横浜のYMCAで歌ったのが世界の初演であった。作者マーティンは大阪市立高等商業学校(今の市立大学)の英語講師で大阪に在住していた。
東日本大震災から6年経ちました。この揺れ動く地に、今日も主の十字架による慰めが、ありますように。